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2021.10.08

フィリピン人の特徴・国民性とフィリピン事情

 

フィリピン人を是非採用したい!と検討している企業の人事採用担当者様へ、フィリピン人採用の面接を行われる前に、是非フィリピン人の特徴を知ってい頂き、フィリピン人と日本人との考え方や文化の違い、フィリピン人の国民性、性格を理解していただき、面接の際や雇用の時のご参考にして頂ければと思います。

 

フィリピン人の特徴・国民性とフィリピン事情

 

フィリピン人の性格

 

フィリピン人は明るく、フレンドリ-で、非常に家族思いです。

主張するよりも控えめに、和を重んじる傾向があり、困っている人を助けようとする優しさも持ち合わせています。歌、踊り、お祭りが大好きで、陽気な性格を持っています。

 

また、コミュニケーションを大事にして周りの人に話しかけたり、思い出を大切にする性格なので、いろいろな場面を写真に収めたりするのも大好きです。

仕事に対して真面目で、自分の仕事にプライドを持っています。
コミュニケーショ能力は高く、面倒見がよくチームをまとめるのも上手です。また、オープンマインドで色々な事に対して柔軟な考え方を持っており、ワークライフバランスをとるのも上手なので、ストレスに強い性格と言えるでしょう。

 

陽気で気さくな性格である一方、プライドが高い。ですから、仕事などでフィリピン人を注意する際、または叱る必要がある時は、人前で注意することは避け、会議室や個室等、1対1の環境で冷静に伝えることが望ましいと、フィリピン人を雇用する企業様にはお伝えしています。

 

その他、人間関係を大事にするフィリピン人とは職場で積極的にコミュニケーションを取るだけではなく、地域社会に溶け込めるよう、地元でのお祭りに連れて行くなどもお勧めしています。

 

フィリピンの経済・家庭事情

 

海外出稼ぎ労働者(OFW)

アジア圏で唯一、英語が公用語のである国、フィリピン。フィリピンの経済成長は、今後約40年間成長し続けるだろう言われています。

 

その経済成長を支えているのが、欧米諸国の英語圏からの業務アウトソーシングとOFW(Overseas Filipino Workers/海外出稼ぎ労働者)です。

OFWの数はおよそ1000万人(世界第4位)におよび、海外で稼いだお金を母国であるフィリピンに送金しています。

 

OFWからは日本円にすると年間約3兆円の送金があり、フィリピン国内GDPの10%を占めています。O F Wの人数が表すように、フィリピン人にとって海外へ出稼ぎに出ることは一般的であり、特別なことではありません。

 

家族第一

フィリピン人にとって家族は人生において一番重要な存在で、家族の結束がとても強いです。

海外(日本)で出稼ぎを考えているフィリピン人の多くは、自分の家族のために海外で働きたいという考えの人が多く、海外出稼ぎ労働者のほとんどが家族に送金をします。

 

フィリピン人の宗教/カトリック教徒が多い

 

フィリピンはキリスト教が浸透していて、国民の83%がカトリック教徒です。このため、街の至る所に教会があります。毎週日曜日になると、多くのフィリピン人が教会へ足を運びます。

 

イ-スタ-やクリスマスなど、キリスト教に関わるイベントや祝日が多く、家族が集まってお祝いをします。

 

カトリック教の影響を強く受けており、中絶が法律で禁じられています。

第一子を出産する年齢は平均27歳で、最新の合計特殊出生率は2.64です。(以前は3以上)

 

フィリピンの人口が1億人を超えている要因の1つとして考えられます。アジアでも少なくなってきた「人口ボーナス」を享受している国です。

 

 

男女格差が少なく女性の社会進出が進んでいる社会

 

フィリピンは世界的に男女の格差が低い国として知られています。

 

世界経済フォーラム(World Economic Forum)が2021年3月に公表した「The Global Gender Gap Report 2021」では、フィリピンの男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)は0.784と世界17位を記録しています。

 

上位国は、1位 アイスランド(0,892) 2位 フィンランド(0,861) 3位ノルウェ-(0,849) 4位ニュ-ジ-ランド(0,840)5位スウェ-デン(0,823)。 ちなみに、日本はジェンダー・ギャップ指数0.656で120位でした。

 

フィリピンは女性の社会進出が進んでいます。男性が家計を支えるという考えよりは、男女問わず家族の中で稼げる人が家計のために働き、その他の人は家族の世話等をしてお互いを支え合うという考えが一般的です。このため、子供の祖父母、親戚、兄弟姉妹が子育てを担当し、母親が働きに出る(海外出稼ぎ労働者となる)ことも一般的であり、たとえ子供が小さい時であっても母親が働きに出ることに抵抗はありません。

 

法律で離婚が認められない社会

 

フィリピンは法律で離婚が違法とされております。こちらもカトリック教の影響が大きいとされており、世界で離婚制度がないのはバチカン市国とフィリピンだけです。

 

離婚制度がないので離婚は出来ませんが、フィリピンの裁判所で離婚の承認判決をとることで「離婚」と同じように「独身」になります。

 

経済力が不十分なため、また、法律で離婚が認められていない社会のため、事実婚や女性一人で子供を育てる環境になる可能性も多くあります。その場合でも家族、親族で助け合い子供の育児をするため、母親が子供を、家族へ預けて仕事することに抵抗はありません。

 

フィリピンの概要・歴史・気候等

 

フィリピンの概要

 

フィリピンは東南アジアに位置し、7000以上の島からなる立憲共和制の国です。ルソン地方(最大都市マニラ)、ビザヤ地方(主要都市はセブ)、ミンダナオ地方(主要都市はダバオ)と大きく3つの地方に分けることができます。東京からマニラまでの距離は約3,000㎞で、飛行機で4時間ほどです。

 

面積は約30万㎢で、日本の国土から北海道をひいた広さとほぼ同じです。人口は約1億人(世界12位。日本は約1億2000万人で世界10位)で、平均年齢が約24歳と若く、近年成長著しい国の一つです。言語はタガログ語と英語で、日常会話レベルの英語はほとんどの人ができます。

 

フィリピンの気候

 

年平均最高気温は30度前後、年平均最低気温は25度前後で一年を通して夏服で過ごせる気候です。12月-5月が乾季、4月―5月が最暑期、6月-11月が雨季で、雨季には多くの台風が発生し、毎年のようにフィリピン各地に被害をもたらします。

 

フィリピン人の食事

 

フィリピン人の主食は日本と同じくお米で、パンも朝食や間食で好んで食べます。鶏肉、豚肉、魚料理が主流で、冷蔵技術や流通システムがまだあまり整備されていないため、生魚や生野菜はあまり食べません。

 

フィリピンの歴史

 

スペイン植民地時代

(16世紀後半~19世紀後半)

-西洋文化・カトリック教をもたらす。スペインはキリスト教の中でも、カトリックと呼ばれる宗派が一般的です。そのため、スペインの支配下になったフィリピンでもカトリックが広まりました。スペインに300年以上支配されていましたので、スペイン人との混血のフィリピン人が多いです。

 

アメリカ植民地時代

(19世紀後半~第二次世界大戦)

-英語と民主主義をもたらす。

フィリピンは元々タガログ語を話されていましたが、アメリカに支配されてからはタガログ語に加えて英語を第二カ国語として学ぶようになりました。

 

日本植民地時代

(第二次世界大戦中)

-1941年、太平洋戦争勃発、1942年に日本軍はマニラを制圧。大激戦地で多くの犠牲者がでました。

1945年に日本が太平洋戦争に敗戦。日本がフィリピンから撤退すると、1946年にマニュエル・ロハスが大統領となりフィリピンは共和国(第三共和国)として独立しました。

独立後も内戦、マルコス大統領の20年の独裁政権、そしてそれに終止符を打ったベニグノ・アキノ・ジュニア暗殺劇など苦難はたえませんでした。

 

様々な形によってフィリピンは発展し、2016年6月30日、第16代大統領、ロドリゴ・ロア・ドゥテルテが就任し今に至ります。ドゥテルテ大統領の任期は2022年までです。2022年には大統領選挙があります。

 

今回はフィリピン人の特徴や国民性、フィリピンの歴史をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?フィリピン人は明るくホスピタリティー精神を持ち合わせた国民性ということもあり、日本でもフィリピン人の雇用を希望される企業様も増加しています。

 

フィリピン人の雇用に関しては、フィリピン独自の他国とは異なるル-ルが存在します。そうしたフィリピン独自のル-ルに関する知識、フィリピン海外雇用庁(POEA)が認可している送出機関との協定の締結、フィリピン海外労働局(POLO)への書類提出、POLO審査、POLO面接、POLO承認、POEA認可等、フィリピン人を雇用するまでにすべき調査や手続きには、非常に長い時間がかかります。

 

採用には時間のゆとりを持たせ、計画的に行なう事をお勧めします。

 

 


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