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2021.11.09

在留資格 特定技能とは??|特定技能外国人

 

今日は外国人労働者の在留資格「特定技能」について、ご紹介したいと思います。

新たな在留資格「特定技能」とはどのような在留資格なのでしょうか。

 

目的

「特定技能」の在留資格は、日本国内で就労が可能な在留資格になります。特定技能以外にも日本国内で就労が可能な在留資格は複数ありまが、在留期間や活動内容、求められる要件等に違いがあります。

詳細は出入国在留管理庁ホ-ムペ-ジの在留資格一覧表をご参照ください↓↓↓↓

https://www.moj.go.jp/isa/applications/guide/qaq5.html

 

日本では移民政策を行なっていないため、外国人の単純労働は原則として禁止されています。

しかし、日本では深刻な人手不足の状況が生じており、「専門的・技術的な外国人受入れの制度の在り方について、早急に検討を進める必要がある」とし移民政策と誤解されないような仕組みやあり方が必要となりました。

2018年12月8日に「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」が成立し,同月14日に公布されました。この改正法は,在留資格「特定技能1号」「特定技能2号」の創設,出入国在留管理庁の設置等を内容とするものです。

そして2019年4月1日より、制度の運用が開始され、外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野(特定産業分野)に限り、一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人を”労働力(在留資格「特定技能」)”として受け入れることが可能となりました。

 

特定技能の特徴

在留資格「特定技能」には、「特定技能1号」「特定技能2号」の2種類があります。

 

<特定技能1号>

特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格

<特定技能2号>

特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格

 

 

受け入れ分野別所管省庁及び試験実施機関

特定技能1号は14分野で受入れ可能です。緑文字下線の2分野(建設、造船・舶用工業)のみ特定技能2号の受入れ可能です。

 

★技能試験★

 

所轄官庁/厚生労働省

 

① 介護/身体介護等 (直接雇用)

 

② ビルクリーニング/建設物内部の清掃 (直接雇用)

 

所轄官庁/経済産業省

 

 

③ 素形材産業/鋳造、金属プレス加工、仕上げ、溶接、鍛造、工場板金、機械検査、ダイカスト、めっき、塗装、機械保全、機械加工、アルミニウム陽極酸化処理 (直接雇用)

④ 産業機械製造業 /鋳造、塗装、仕上げ、電気機器組立て、溶接、鍛造、鉄工、機械検査、プリント配線板製造、工業包装、ダイカスト、工場板金、機械保全、プラスチック成形、機械加工、めっき、電子機器組立て、金属プレス加工  (直接雇用)

⑤ 電気・電子情報関連産業 /機械加工、仕上げ、プリント配線板製造、工業包装、金属プレス加工、機械保全、プラスチック成形、工場板金、電子機器組立て、塗装、めっき、電気機器組立て、溶接 (直接雇用)

 

所轄官庁/国土交通省

 

⑥ 建設 /型枠施工、土工、内装仕上げ/表装、左官、屋根ふき、コンクリート圧送、電気通信、トンネル推進工、鉄筋施工、建設機械施工、鉄筋継手 (直接雇用)

 

⑦ 造船・舶用工業 /溶接、仕上げ、塗装、機械加工、鉄工、電気機器組立て (直接雇用)

 

⑧ 自動車整備 /自動車の日常点検整備、定期点検整備、分解整備 (直接雇用)

 

⑨ 航空 /空港グランドハンドリング、航空機整備 (直接雇用)

 

➉ 宿泊/ フロント、企画・広報、接客、レストランサービス等の宿泊サービスの提供 (直接雇用)

 

 

所轄官庁/農林水産省

 

⑪ 農業 /耕種農業全般、畜産農業全般 (直接雇用or派遣)

 

⑫ 漁業 /漁業、養殖業 (直接雇用or派遣)

 

⑬ 飲食料品製造業 /飲食料品製造業全般 (直接雇用)

 

⑭ 外食業/外食業全般 (直接雇用)

 

★日本語試験★

国際交流基金日本語基礎テストか日本語能力試験(N4以上)どちらかの合格が必要です。

介護分野を選択する場合のみ、国際交流基金日本語基礎テストか日本語能力試験(N4以上)どちらかの合格に加え、介護日本語評価試験の合格が必要です。

 

全分野共通

又は

 

介護は上記に加え

介護日本語評価試験

 

特定技能所属機関と登録支援機関

特定技能所属機関(受入れ機関)とは

特定技能外国人を実際に受け入れ、支援する企業・個人事業主等のことです。受入れ機関は外国人材と雇用契約(「特定技能雇用契約」)を結びます。特定技能雇用契約では、外国人の報酬額が日本人と同等以上であることを含め所要の基準に適合していることが求められます。

【受入れ機関が外国人を受け入れるための基準】

  • ① 外国人と結ぶ雇用契約(特定技能雇用契約)が適切であること(例:報酬額が日本人と同等以上)
  • ② 受入れ機関自体が適切であること(例:5年以内に出入国・労働法令違反がない)
  • ③ 外国人を支援する体制があること(例:外国人が理解できる言語で支援できる)
  • ④ 外国人を支援する計画が適切であること

 

【受入れ機関の義務】

  • ① 外国人と結んだ雇用契約を確実に履行(例:報酬を適切に支払う)
  • ② 外国人への支援を適切に実施

⇒支援については、登録支援機関に委託も可。

  • ③ 出入国在留管理庁への各種届出

上記①~③の義務を怠ると外国人を受入れられなくなるほか、出入国在留管理庁から指導、改善命令等を受けることがあります。

 

登録支援機関とは

登録支援機関とは、受入れ機関(特定技能所属機関)から委託を受け、1号特定技能外国人支援計画の全ての業務を実施する者のことです。受入れ機関(特定技能所属機関)は、さまざまな支援を実施する義務があります。これらの支援業務については、登録支援機関に支援計画の全部または一部を委託することができます。

登録支援機関は、外国人材への支援を適切に実施し、出入国在留管理庁への各種届出を行う義務があります。

 

支援内容

登録支援機関は、受入れ機関が外国人材をスムーズに受入れるための支援として、下記の10項目を実施します。

 

1)事前ガイダンス

雇用契約締結後、在留資格認定証明書交付申請前又は在留資格変更許可申請前に、労働条件・活動内容・入国手続・保証金徴収の有無等について、対面・テレビ電話等で説明

2)出入国する際の送迎

入国時に空港等と事業所又は住居への送迎

帰国時に空港の保安検査場までの送迎・同行

3)住居確保・生活に必要な契約支援

連帯保証人になる、社宅を提供する等

銀行口座等の開設、携帯電話やライフラインの契約等を案内、各手続の補助

4)生活オリエンテーション

円滑に社会生活を営めるよう日本のルールやマナー、公共機関の利用方法や連絡先

災害時の対応等の説明

5)公的手続き等への同行

必要に応じ住居地・社会保障・税などの手続の同行、書類作成の補助

6)日本語学習の機会の提供

日本語教室等の入学案内、日本語学習教材の情報提供等

7)相談・苦情への対応

職場や生活上の相談・苦情等について、外国人材が十分に理解することができる言語での対応、内容に応じた必要な助言・指導等

8)日本人との交流促進

自治会等の地域住民との交流の場、地域のお祭りなどの行事の案内や参加の補助等

9)転職支援(人員整理等の場合)

受入れ側の都合により雇用契約を解除する場合の転職先を探す手伝いや、推薦状の作成等に加え、求職活動を行うための有給休暇の付与や必要な行政手続の情報の提供

10)定期的な面談・行政機関への通報

支援責任者が外国人材及びその上司等と定期的(3か月に1回以上)に面談し、労働基準法違反等があれば通報

 

参考資料

特定技能外国人受入れに関する運用要領 出入国管理庁 令和3年10月

新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組 出入国管理庁

 

出入国管理庁より「特定技能制度運用状況」が発表されており、2021年6月末現在の特定技能在留外国人数は29,144人と公表されております。

特定技能在留外国人の推移について以前のブログにて記載しています。是非こちらもお読みください↓↓↓↓

外国人人材のお役立ち情報  訪日外客数、特定技能在留外国人の推移

 

TDGグループでは送出機関であるTDGHRMの他、日本語学校(TSGA)、入国前健診等を行う医療機関、在フィリピン日本大使館認可のビザ代理申請機関を有しており、日本とフィリピン双方の拠点からワンストップ&フルサポートサービスを提供しています。特定技能労働者、技能実習生受入れにご興味がある企業様、監理団体様、またその他でフィリピン人労働者の雇用を検討されたい企業様、あるいは興味があるので少し話しを聞いてみたいなど、お気軽にTDGI東京までご連絡ください。