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2021.12.01

日本への入国規制|新たな変異株オミクロン株 水際対策の規制強化

新たな変異株オミクロン株

WHO(世界保健機関)は、11月26日に、南アフリカなどで新たに発見された新型コロナウイルスの変異株を、デルタ株と同様に「懸念される変異株」に指定し、「オミクロン株」と名付けました。

WHOは変異株については、ギリシャ文字のアルファベットから命名しているとのことです。

せっかく11月5日に発表された「水際対策強化に係る新たな措置(19)」で決定された「外国人に対する新規入国制限の緩和措置」と「有効なワクチン接種証明保持者に対する入国後の行動制限の緩和措置」が2021年11月30日から2021年12月31日まで一時停止となってしまいました。

 

11月5日に発表された「水際対策強化に係る新たな措置(19)」の詳細はこちら↓↓↓↓↓

日本入国の水際対策|コロナ禍での日本への入国

 

国内の感染者数も引き続き落ち着いていて、技能実習生の新規入国がやっと解除されたと喜んでから間もない非常に感染力の強い新たな変異株の出現に、新型コロナ感染症の手強さをまざまざと感じます。

 

水際対策強化に係る新たな措置(20)

オミクロン株の指定に伴い、日本でも水際対策の強化が検討され、11月29日に「水際対策強化に係る新たな措置(20)」が発表されました。前述の通り新たな水際対策措置は11月30日から12月31日まで適用されます。

11月29日に発表された「水際対策強化に係る新たな措置(20)」の詳細はこちら↓↓↓↓↓

外務省:オミクロン株に対する水際措置の強化

 

本日は新たな水際対策措置の内容について、説明します。

 

1.オミクロン株に対する指定国・地域の決定

以下の国・地域はオミクロン株の感染が確認され、本措置に基づいて指定されました。

 

アジア:香港

オセアニア:オーストラリア

ヨーロッパ:イタリア、イギリス、オーストリア、オランダ、フランス、ベルギー、ドイツ、チェコ、デンマーク

中東:イスラエル

北米:カナダ(オンタリオ州)

アフリカ:アンゴラ、エスワティニ、ザンビア、ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、マラウイ、南アフリカ共和国、モザンビーク、レソト

 

アフリカの国々は、すべて赤道の南、アフリカ南部に位置している国です。

 

2.11月5日発表の「水際対策強化に係る新たな措置(19)」に基づく「外国人に対する新規入国制限の緩和措置」の一時停止

 

技能実習生、特定技能労働者を含む、外国人の新規入国は停止です。

11月5日に緩和され、新規入国制限緩和措置の対象となった、以下の外国人も、12月31日までは入国できません。

① 商用・就労目的(観光目的は不可)で、短期間(3ケ月以下)の滞在の人

ビジネスパーソン

② 商用・就労目的(観光目的は不可)で、長期滞在の人

留学生、技能実習生、特定技能労働者等

 

3.11月5日発表の「水際対策強化に係る新たな措置(19)」に基づく「有効なワクチン接種証明保持者に対する入国後の行動制限の緩和措置」の一時停止

 

入国者の行動管理、健康管理の責任を負う受入責任者のもと、業所管省庁により事前承認された活動計画書に沿った活動を認める措置も停止です。

 

4.9月27日発表の「水際対策強化に係る新たな措置(18)」に基づく「有効なワクチン接種証明保持者に対する3日間停留措置の免除及び待機期間短縮措置(14日→10日)」の一時停止

 

有効なワクチン接種証明を保持していても、隔離期間は入国後翌日から起算して14日間となります。また3日間検疫所長が指定する宿泊施設での待機と3日目の検査が免除されていた国・地域からの入国者は、宿泊施設での待機と検査が、必要になります。

 

*厚生労働省発表「制度概要資料」を加工

 

弊社の本社があるフィリピンからの入国は、検疫所の宿泊施設での3日間待機が再度必要となりました。ワクチン接種証明があれば、緩和により少しスムーズな行き来ができることになっていたので、新規入国停止と併せて、非常に残念です。

 

5.モニタリングの強化

オミクロン株の指定国・地域からの入国者に対して、入国者健康確認センターの健康フォローアップを強化するとともに、変異株の動向を注意深く監視する体制を強化します。

 

6.入国者総数の引き下げ

12月1日以降は、既に予約されたものについて配慮をしつつ、新規予約を抑制し、一日あたり5000人に緩和された入国者数が、3500人程度に引き下げられます。

 

 

 

今回、オミクロン株への初期対応が迅速だったと言われている日本政府の動きですが、残念ながら11月30日のニュ-スで、アフリカ南部のナミビアから成田に到着した男性が新型コロナウイルスへの感染が判明し、解析の結果新たな変異株“オミクロン株”に感染している事が確認されました。

 

他国のオミクロン株への対応

日本以外の国はどのような対応をとっているのかも、見てみましょう。

 

アメリカ:南アフリカ共和国を含むアフリカ南部8か国からの渡航制限

EU:南アフリカ共和国を含むアフリカ南部7か国からの渡航制限

オーストラリア:南アフリカ共和国を含むアフリカ南部9か国からの外国人の入国を禁止

イスラエル:14日間すべての外国人の入国禁止

フィリピン:南アフリカ共和国を含むアフリカ南部7か国及びオランダを含む欧州9か国からの外国人の入国を禁止

 

今回の水際対策の規制強化は、当面1ヶ月の適用です。1ヶ月でオミクロン株の性質がより解明され、新規感染が広がらないことを祈ります。そして年初には、再び規制が見直され、一日でも早く技能実習生を含む外国人の新規入国が許可されるようになってほしいです。

現在各国で入国時の検疫の強化(健康申告書等の提出、隔離措置)や入国、ビザ発給の制限を行っています。

各国の対応は予告無しに入国制限が実施・変更される場合がありますので、都度渡航先、経由先の国がビザ発給や入国の制限をしていないか等、最新情報を必ずご確認ください。

 

問い合わせ窓口

○厚生労働省新型コロナウイルス感染症相談窓口(検疫の強化)
日本国内から:0120-565-653
海外から:+81-3-3595-2176(日本語、英語、中国語、韓国語に対応)

出入国在留管理庁(入国拒否、日本への再入国)
電話:(代表)03-3580-4111(内線4446、4447)

○外国人在留支援センター内外務省ビザ・インフォメーション
電話:0570-011000(ナビダイヤル:案内に従い、日本語の「1」を選んだ後、「5」を押してください。)

一部のIP電話からは、03-5363-3013

 

※査証の要否・出入国の可否・検疫の詳細等のご質問等は弊社ではお答えできませんので、各国大使館・領事館、または保健機関関連省庁等にお問い合わせ下さい。